行ってきました!中野サンプラザ!
今年はデビュー25周年記念イヤーなのでリサイタルで幕開けか?との予想もありましたが、3月4月と続くコンサートツアーの初日という形で幕が開くとのこと。
都内の大会場だからというリサイタルではなく、あくまでもツアーの初日ということのようです。
会場に入っていつもと違ったのはグッズ売り場。
25周年記念グッズやニューグッズがたくさん並んで新鮮です。特に、この会場は食べ物販売禁止とのことでいつもの冬美饅頭と冬美の梅干しがなかったのでよけいに見慣れない雰囲気になっていました。
私が即買いしたのは、冬美ちゃんの書で1文字「道」とかかれたTシャツです。
一文字で今までにあるものは「凛」がアルバムジャケットと同じデザインでありますが、「凛」は「凛として」の凛だし、冬美ちゃんを現す一文字として最適なのでわかりますが「道」。
この一文字に込められた意味が、今回のツアーにあるのかと期待が膨らみます。
会場は奥行きがあって1階席でも15列以降はずいぶんとステージと距離を感じそう。2階席も奥まっていて舞台までが遠いです。
盛り上がりにくそうな造りの会場だなぁ。という印象を受けました。
昨日更新されていた冬美ちゃん便りで、セットが大きく変わっていることは知っていましたが幕が開く前のSEもまったく新しい曲になっていました。
幕があくとステージが広く、バンドさんはだいたいいつもの並び。バックが空色だったかな?一色でパーっと明るく、中央から延びる階段の最上段に両手を帯より低い位置で広げた冬美ちゃんが直立しています。
イントロは風に立つ。
スポーツ新聞などに載っていた写真は1曲目の着物と髪型でした。
湧き上がる拍手。
早くもテンションマックスで記憶途切れる・・・
気づくとトランペットから3番の歌詞。
間奏で拍手をしていいのか、出てきた瞬間に叫んでよかったのか、会場の奥行きでやりにくいと冬美ちゃんが思っていないか、髪形がこんもり盛られるのはウシみたいといっていた頃以来だけど、あれっていつだったっけ??などなど、邪念に邪魔されて大好きな歌なのに集中できず・・・
初日の幕開けの1曲って損だなぁ。ちゃんと集中して聴きたかったよぉ。などとまだまだ邪念だらけでトークに突入。
こんもりと盛られた髪型や、25周年ツアーの幕開けであること、年齢のことなどを話しながら緊張で朝5時に起きてしまったなど、今日を迎える意気込みを感じる内容。
お客様とのやりとりも普段より若干固めで、でも、都心の会場ってこんな雰囲気かも・・・
なんとなく、いつものペースに戻ってきたところで次の曲紹介だったため、曲目は変わらずかな?と思いきや、
「祝い酒」「男の情話」「能登はいらんかいね」
の猪俣先生3連発。25周年っぽい!!
特に男の情話は久しぶりで、大好きな歌だし、男らしさでいけば男の情話の歌詞がピカイチだと思っている私はムフムフとひそかに興奮状態。
セリフはなかったけど、
♪それが世間と承知の上で 決めた道なら男なら♪のタンカの切り方に気持ちよく昇天。
最後の♪俺がやらなきゃ 誰がやる~♪のときの冬美ちゃんの視線に、世界中さがしてもこの目つきでこの男らしさの男なんていないさ!あなただけよ~~~!ってな気分になる。
まさに、冬美ちゃんがやらなきゃ誰がやるんだ。と思わせてくれる。
能登はいらんかいねが終わると暗転し、太鼓の用意が。三味線、尺八セットも登場したので、お?いきなりここでアジアか・・・と気付く。
宝さん&秀秀の演奏も新作。だけど、まだ冬美ちゃんの歌を4曲しか聴いていないので、気持ちがあせって早く冬美ちゃんに登場してほしくて以前ほど集中してこのコーナーが聴けなかった。
やっとという感じで演奏が終わると、舞台のバックに大きなLED?パネルが登場。
見慣れた大好きなアジアの海賊のPV(プロモーションビデオ)の映像の最初がかかった。
え!マジで!かっこよすぎ!!!
最初の首フリのキメポーズをPV画面で見ていると、実物の冬美ちゃんが颯爽と駆け足で登場。
衣装は紫系統のアジアの衣装。いつもと違うのは、これまたお気に入りで大好きなあの髪型ではなく、前髪なしのオールアップになっていたこと。
PVがかっこいいので、ぐんぐんとテンションがあがり、ヨイヤッサーの掛け声も大きかったように思う。ただし、私の声が大きくて周りの声はきこえなかったけど(笑)
最後までPVにピタっと合うのが気持ちよかった。
トークがあって、ここであばれ太鼓出しちゃうの?ラストじゃないの??と心配していたら、蛍の提灯だった。
尺八の音が大きくて、CDとは違う音に最初は戸惑った。今までは忠実にCDを再現。という感じの演奏の曲だったので、アレンジされていることが新鮮だった。
まだ聴きなれなくて、オリジナルで何十回もステージでも聞いている歌なので違和感があったけど、今までよりも冬美ちゃんがそのリズムや感覚をつかもうとするように全身を動かしてバンドさんや秀秀さんの音を感じている姿が新鮮でかっこよかった。ライブ感というか、バンドのボーカルみたいだった。こーゆー冬美ちゃんって、かっこいい。
暗転すると、LEDスクリーンに二葉先生の語りの内容が文字として写し出され、歌謡浪曲の「明治一代女」が始まる。
内容は登場人物の名前とかを忘れてしまったので割愛するけど、白地の着物で一番キレイ。芸者役の冬美ちゃんの女役(ってゆーのも変だけど)がとても素敵。博多座ではかわいい女の子とかっこいい男性役だったので、大人の女性らしい姿が当たり前だけど素晴らしくて、男気分で恋してしまう。
二葉先生と演じたときの感想を思い出してみたけど、そのときは男性役を二葉先生が、女性役を冬美ちゃんがしたので、男性役がない歌謡浪曲もいいなぁ。と思ったような・・・
今回は一人なのでそういうわけにはいかず、二役。それでもやはり主人公である芸者役がピタリとはまっていたと思う。
沓掛時次郎では男性が主役だったので、冬美ちゃんの両性具有は歌謡浪曲でも今後も発揮されるんだなぁ。と思った。
LEDモニターには25周年用のVTRが流れ始め、司会の冗さんのナレーションと冬美ちゃん本人の語りでデビューから昨年までの出会いやエピソードを流してくれた。
内容の詳細は思い出せないけど、あんなことやこんなことやいろんな出会いがあって昨年の大ヒットがある。という内容。
チラリと頭を「道」という言葉がよぎる。
つながっているんだよなぁ。歴史があっての昨年の大ヒットがあるんだよなぁ。と思う内容。
冬美ちゃんはまた君の大ヒットを「奇跡」というけれど、私には奇跡とは思えない。冬美ちゃんの一歩一歩の積み重ねがなければ楽曲の力だけであんなブームは起こるわけがない。
25年まっすぐに真剣に歌に取り組んできた、坂本冬美という歌手の姿勢やその姿勢が作り出す歌声や歌を伝える力。平たく言えば研ぎ澄まされた表現力が楽曲を輝かせたのに違いない。
それを「奇跡」というのは冬美ちゃんらしい謙遜なんだと思っている。
LEDモニターが幕のように上がると、紅白で着た赤いドレスの冬美ちゃんが登場してくる。
その姿を見ると、先ほど見ていたVTRや、また君のヒットは奇跡なんかじゃなく、冬美ちゃんの積み上げてきた努力の成果なんだ!という気持ちがより一層高まって、胸がドキドキと音を立てた。
♪過ぎてきたときが 報われる♪♪まだ君を好きになれる♪という歌詞が、冬美ちゃんが歌に対して言っているように感じられ、それが報われているように感じられ、深い感動を覚えた。
正直、泣いてしまった・・・
恋の歌にでも、もっと広がりを感じさせる表現ができることが、冬美ちゃんなんだよな。だから冬美ちゃんなんだよな。そんなことを思って聴いていた。
夜の部では、舞台の両端まで進んで衣装をひらひらとなびかせて見せてくれた。
ずっとあなたが好きでしたが終わると、またひらひらと舞台袖に捌けていく。
バンドさんの紹介曲も新しいものになって、さらに映像というか画像で一人一人を紹介。曲もかっこいいし、飽きない。
一人一人が個性的に感じるし、素晴らしい演奏者と共演しているんだなぁ。と思えるので、今までより断然よかったと思う。
バンドさん紹介が終わると、夜桜お七で冬美ちゃんが登場!
黒地に青や金の入ったパッキリした柄の着物。
夜桜を歌うには少し男っぽいな。と思ったけど、桜(紙ふぶき)が舞うころになると、冬美ちゃんの歌声と動きで着物との違和感がなくなる。
後半の選曲に「凛として」が入りますように・・・と祈っていると、その願いが通じたのか「凛として」「紀ノ川」「火の国の女」の3連発。
凛としてはやっぱりかっこいい。本当にかっこいい。今だからもっとかっこいい。
デビュー5年目あたりまでかな?「いい女になりたいコンサート」というタイトルでコンサートがされていたけど、いい女になってからはこのタイトルは使えなくなった。だって、もう、いい女なんだもん。
凛としてが発売されたころには、望んでいたかどうかわからないけど「私も生きたい凛として」だったんだと思う。
でも、今、冬美ちゃんは間違いなく「凛」としている。
だから、「私も生きたい凛として」の歌詞は、私は凛として生きています。あなたも凛として生きてみてはどうですか?というふうに聞こえる。
地に足をつけ、浮つかずに凛として生きなさい。私についてきなさい。そんな風に聞こえてくる。
その堂々として姿に、視線に姿勢に、ああ、この人についてきてよかった。と思う。
紀ノ川では一転して、冬美ちゃんの声の素晴らしさが伝わってくる。これもまた冬美ちゃんにしか歌えない演歌。
やさしい曲調だし、派手さや奇をてらった感じは一切ないのに、冬美ちゃんにしか歌えない歌。冬美ちゃんの声で、冬美ちゃんの歌い方でしかこの歌は聴けない。とにかく、その冬美ちゃんの歌声は素晴らしい。
火の国の女では、視覚的にも情念が伝わってくる。
初めて冬美ちゃんの火の国の女を見たのは、もう15年くらい前だと思うけど、そのときからまったく変わらない衝撃がある。
こんなにもかっこいい女性歌手がいるのか。こんなに曲の中に生きて、演じて、聴かせて、魅せてくれる歌手がいるのか。同じ女性なのか?天才だ!!
こんな感情になってしまう。もう、あれから何十回も見ているのに、この歌を歌い演じるときの冬美ちゃんの衝撃度は薄れることがない。
最後のトークでは、
「この25周年のコンサートを、やっぱり一番、猪俣先生に観てもらいたかったです。」
とコメントし、
「あばれ太鼓の楽曲を頂いたのは19歳のとき。そのときには どうせ死ぬときゃ裸じゃないか という歌詞の意味もわかっていませんでした。
今は、いろいろな経験もして、本当にこの歌の意味がわかって、改めて素晴らしい歌をデビュー曲にできたことを幸せに思います。」
と続きます。
あばれ太鼓は手拍子や掛け声に夢中で、そんな気持ちで聴いてみたことがないなぁ。と思い、歌いだしから歌詞を心に留めて聴いてみました。
♪どうせ死ぬときゃ 裸じゃないか あれも夢なら これも夢 愚痴は言うまい 玄海育ち 男命を 情けにかけて たたく太鼓の あばれ打ち♪
すごい歌詞だなぁ。
この詞を歌えるような歌手になると思って、この歌を冬美ちゃんのデビュー曲にした猪俣先生の期待、そして、25周年を迎えてその意志を見事に捉え、伝える冬美ちゃんの素晴らしさ。
まだ、まだ。途中なのかもしれないけど、あばれ太鼓が始まるときにステージのバック全面に1文字書かれた書。
「道」
猪俣先生が冬美ちゃんが迷わないように用意してくれた道は、きっと真っ直ぐな一本道で、障害があろうが、上り坂がきつかろうが、脇道を迂回したって必ず真っ直ぐに続く一本道に帰り、一歩一歩進むように今も見守ってくれているんだなぁ。
「道」
25周年にあたって一文字「道」と書く、その潔さ、覚悟、そしてその言葉に恥じない歌声。
笑顔や満足感や充実感ではなく「初日は緊張して・・・」と感想を話す冬美ちゃん。
その先の何かが欲しくて走るのではなく、その道を行きたいから一歩一歩進む。
きっと、冬美ちゃんにはそんな道が見えているのだなぁ。そんな風に思いました。
ステージと客席の距離感、声は届いても、私たちの感動の気持ちを冬美ちゃんは感じることができたのかなぁ?
こんなにも、素晴らしい歌声を、坂本冬美を魅せてくれたことへの感謝の気持ちが、拍手に乗って冬美ちゃんに届いたのかなぁ?
冬美ちゃんが進みたい道を、少しでも応援していたいと思う、私たちの気持ちは届いているかなぁ。。。
たくさんの感動をもらいすぎてしまって、なんだか、お返しができてないなぁ。と自分を省みるような、そんな気持ちにもなりました。
とにもかくにも、すばらしく、テーマが「道」であるならばそれは更にすばらしいコンサートでした。
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コメント
お疲れのところを、りんさん感動レポ有り難うございました。
実際会場でコンサートを観たような、そんな錯覚を起こしそうなりんさんのレポ。読んでいくうちに涙が溢れて止まりませんでした(涙)
冬美さんの25年に私の19年はついて行けたのでしょうか。初めの10年は座長公演、コンサート(福岡〜岡山)全て行けました。それが数年、夫のリストラに加え両親の介護が重なって、座長公演は行ってましたがコンサートは…そのブランクを埋めるかのように、悔しさ寂しさが爆発しました(笑)博多座の週3日の日帰りは大変でしたが、博多座があったから頑張れました。博多では沢山のファミリーに加え数年ぶりに大阪の友達、スタッフさんに会え元気をいっぱい頂きました。
介護は先のない辛い事ばかりですが(人生やるきゃないさ♪)で頑張ってみます。コンサートのコメントでなくてごめんなさいm(__)m
4月9日の周南市のコンサート観に行きます。いよちゃんや大阪の友達に会えるのがぶち楽しみ。
冬美さんの「道」の「しんにょう」の端っこに、これからもしがみついて冬美さんに着いて行きますので、これからもオバタリアンを宜しお願い致しますm(__)m
りんさん感動のレポ有り難うございました。
りんちゃんのレポ-トを読むとその場面が頭によみがえります。私も見ていたので鮮明に思い浮かびます。でもりんちゃんはよく冷静にレポ-トできますね。それに感心します。私はその時その時感動してあとは、こと細かく思い出せません。
足がつったとの会話で着物姿でストレッチしていましたね。あの仕草に冬美ちゃんの人の良さが現れているな~と思いました