2014年 座長公演「艶歌(うた)の花道」 5月9日~31日

座長公演のコンサート部分のタイトルが「艶歌(うた)の花道」

宝さんの太鼓でスタート。

ステージ上には左右合計8名の役者さんが太鼓で参加。

バンドさんも多いし、太鼓奏者もたくさんということで、幕が開いた瞬間に「豪華!」って思う。

ただ、主役がいないのでどーんとした盛り上がりはない。

あばれ太鼓のイントロになり、冬美ちゃんが中央からせり上がってくる。

「顔、ちっちゃい!」

お芝居では大きなカツラをつけていたせいか、せりあがりのせいか・・・いつもの冬美ちゃんの縮尺を忘れてしまい、ついつい最初に思うのが「顔がちっちゃい!」になってしまう。

その後、全身が現れるにしたがって、

「お肌つやつや!」

「細いなぁ・・・」

「笑顔だぁ♪♪」

「かっこいい!!!」

と歌右衛門モードから冬美ちゃんキャーキャーモードへ脳内が変換されていく。

気持ちいい。

歌い始めると体中に血が駆け巡る。

「やっぱり歌手だ!日本一の歌手だ!この姿が日本一だ!」

そんな想いも体中を駆け巡る。

通常のコンサートだと一曲目から1曲1曲のその曲の世界を感じ、たとえばあばれ太鼓からはじまれば、松五郎ったら男らしい♪とか、なんでさばけぬ男の心。んだんだ。とか。

だけど、劇場公演の場合は、まずは「歌手・坂本冬美」の再認識からスタート。

この方はさっきお芝居で歌右衛門やっていた・・・・

そうそう、踊りもお芝居も上手だったわねぇ・・・・

今度は歌ですって。あら、色が白い。スタイルもいいのねぇ・・・・

で、いい声!やっぱり上手いわねぇ。だからこんなに満員なのねぇ・・・・etc.etc.....

曲の世界以外に気が散ることが目白押し(笑)

まだ曲の内容に共感を得るに至るまえに、一曲目がおわってしまう。

最初のMCでは、そんな客席の想いをスッキリさせるかのように、直前まで行われていたお芝居のお話から。

今回は久しぶりの単独座長公演ということで、難しい役に挑戦させて頂きました。

立派な役者さんに見えるように競演の役者さんたちにもご指導いただきまして・・・・

言葉も、和歌山弁と大阪弁はイントネーションが違うので、しっかりこの目に焼き付けて・・・というセリフ、

この「しっかり」が和歌山は頭にイントネーションがくるんですけど、「関西弁はちがいまっせ」と言われて直しました・・・もろもろ。

まずはお芝居を褒めたい気持ちを一緒に消化して・・・・

このMCでずいぶんと歌を聴く体制が整います。

猪俣先生の曲の中から3曲・・・祝い酒・男の情話・火の国の女

序盤から豪華だなぁ。火の国、もうでちゃうんだ・・・

なんて思っているうちに冬美ちゃんがいないっ!

祝い酒で花道まで移動してました。

歌いながら手を振り、感想ではおしゃべりも。

毎度不思議に思いますが、普通の人が歩きながらしゃべれるように、冬美ちゃんは歌いながらでも他のことができるのかな。

それにしては歌が上手すぎる・・・正面向いて聞いていると、そんなことしながら歌っているようには聞こえないのだ。だから口パクと思われちゃうんだな(笑) でもちゃんと間違ったり(笑 )するので口パクじゃないで~す。

会場へのご挨拶の一曲が終わると、今度は本気モード。

男の情話でビシっと決めます。

お~、坂本冬美!かっけ~~~~~!!!ってなったところで、今度は火の国の女。

両極のこの「男の情話」からの「火の国の女」

これは、ちょっとねぇ。自慢してます?いやいや、自慢してますよね。

「これができるのは私しかいないでしょ!坂本冬美ってこういうことできちゃうから。うふふ」

ってゆー、自慢の声が聞こえてきちゃいます。

その通り!坂本冬美の世界へようこそ。って感じです。

これは、心つかまれちゃうなぁ。

火の国の女でスモークの中舞台中央から消えるとバンドさん紹介。

やっぱ、バンドさんの人数が多いのってステイタスだと・・・最近になってやっと気づいたんです。

冬美ちゃんしか見てなかったんで、他の歌手の方々のバンドさんみてなかったんで・・・

でも、やっぱり、5人とか6人じゃないバンドさんがいるってことはすごいことなんだと。

冬美ちゃんのバンドさんは専属で13人。ホーン隊も4人もいるし再現できないのはクラッシックアレンジの曲くらいでしょうか。

冬美ちゃんの性格同様、控えめな方ばかりで・・・ソロなどは少し物足りなさも感じますが生音の迫力はバンドさん紹介のときの拍手の大きさが物語っていると思います。

暗転して、真っ赤なドレス姿の冬美ちゃん登場。

マーメイドドレスで、胸元と足元が素材違いで全身はスパンコール!

ライトに照らされて、とってもキレイ♪

お芝居に歌にと主役の活躍に惚れ惚れしているところに、このドレス姿を見ると、中身の人はこんなにか細い一人の女性だったのか・・・と驚きます。

お着物を着ていると、特にお芝居の衣装は大きいのでもっとガッチリした人が出てきそうなのですが、折れそうに細いウエストを見ながら、この身体のどこに4時間のステージを2回やる体力があるのだろう・・・と思います。

舞台は階段ありの上部と階段の真ん中あたりと、本当のステージの上下でいえば3段階。

また君で登場するのは一番上部を上手から歩いて登場です。

真ん中まで到達すると正面を向いて歌いはじめるんのですが、広いステージに一人で立ち、当たり前に歌う冬美ちゃんの凛々しく、美しく、かっこいい姿に撃たれます・・・

少し手を広げるだけでも、客席の全視線はその手に集中しており・・・

ライトに照らされて光るスパンコール、のびやかな歌声、美しい立ち姿、なんだか夢の国にいるようで何度みてもボーっとみつめてしまいます。

ずいぶんヒールの高い靴をはいているので、階段を下りるときには少し怖いですが、一歩一歩階段を下りる姿がまたいいんです♪スパンコールがきらきら♪

あ~細い!あ~スタイルがいい!あああああああ キレイ!!

そんな気持ちで満たされていきます。

MCになるのを待って、本当はもう歌う前から叫びたかった「冬美ちゃん きれい!」と叫びます(笑)

本当に毎回キレイなんです。この姿、大好物です♪いただきました♪

カバーアルバムの紹介をして、大阪の女、大阪でうまれた女の2曲。

大阪の女は冬美ちゃんの甘い歌声が聞けるので大好き♪

「胸の振り子」だっけな?あれを歌ってくれていたときも、確か赤のドレスだったと思うのですが、少しスローテンポでメロディアスなこの手の歌は、必ず1曲欲しい冬美ちゃんの得意曲のように思います。

オリジナルだと、ここにあたる曲が思い当らないんですよねぇ。

特に好きなのは♪もっと尽くせば よかったわ♪のところ。

この声が好きできゅ~~~ん。ってなります♪

3番の♪かわいい女は あかへんわ♪が好きなんですが、残念ながら今回は1番と4番だけ。

もっと聴きたいなぁ。

「大阪で生まれた女」も今回のステージでは曲の内容が一番響く歌唱です。

場所が大阪ってこともありますが、中盤なこともあってすっかり冬美ちゃんの歌声に慣れてきて、曲の内容に集中しやすいんです。

今までも何度も聞いてきましたが、3階席で中日付近に聞いた大阪で生まれた女は、ものすごくストレートにズドン!ときましたねぇ・・・・

一度2日目の夜の部に歌詞を間違えた日があって、そのときは歌いながら間違えたことを歌詞にして歌っていました(笑)

なんて芸達者な方なんでしょうか・・・おちゃめ♪

ここで愛ちゃんを紹介して、森山愛子ちゃんが2曲。

おんな節と忘れないで。

♪あなたの~ために~ しんでも~ い~~~から~~~♪

よく伸びる声でとても上手なので、印象に残るってゆっか、知らない間に歌っちゃってますねぇ。(笑)

5月19日には愛子ちゃんのデビュー10周年記念日があって、サプライズで冬美ちゃんがお祝いした。なんてのもありましたね♪

10周年の頃の冬美ちゃんは・・・すでに今と変わらぬ大スターだったんだなぁ。と思うと、冬美ちゃんの27年っていう年月はすごすぎる。わかってはいるんだけど、普段から応援している人が天井人なんだなぁ。って。冬美ちゃんをとても遠くに感じます。雲の上の人なのだ。

衣装がお着物になって、再びせりあがり。

グリーンの桜柄の着物で夜桜お七。

照明や背景含めて、非常に完璧な1曲。

この1曲だけでも「坂本冬美」の全てが表されているような印象。

進化し続ける冬美ちゃんではあるけれど、その後に加わっていった魅力も含めて、夜桜お七はいつでも坂本冬美の集大成を魅せて、聴かせてくれる曲。

またしても、思う。

スターさんだなぁ・・・・

そこから雷のようなバリバリっという音がして、男の火祭り。

掛け声の練習がないので、会場の一体感は生まれないけど、舞台上には役者さんたちもタイマツを持って2番で登場するので目がにぎやか。

最後のMCでは、いつでも大きな拍手。

本当にすごいことだと思います。毎日、毎回、会場に大きな期待を持ってやってきたお客様を、その期待以上の気持ちにして、大きな拍手が巻き起こる・・・

それを日常としているのが大スター。

すげぇ人だ。

かっこいい。

思えば、初めて冬美ちゃんを見たのは明治座での座長公演でしたが、その当時まだ20代だった冬美ちゃんも、同じくたくさんのお客さんを、自分よりはるか年上のお客さんたちを大満足させ、それが当たり前だと思わせるステージをしていたんだった。

私は、20代の女性がたった一人で、バンドさんや、役者さんや、スタッフさんや・・・どんだけの大人の中心でその全てを背負っていることに、ただただ「かっこいい!」と思ったんでした。

そして、あれから20年近く経った今、当たり前のように、自分のステージで観客を満足させている姿に、やはり同じ感情を抱くわけです。

「かっこいい」

「坂本冬美、ちょうかっこいい」

ということで、毎度ジワ~ンと感動に浸っていると

「最後の一曲は・・・」って。

「え~~~~~~!もっときかせてぇ!!」

ってなります。

でも、十分すぎるほど、頂いてますんで、満足はしてるんです。

でもね。え~~~~~~~~!って言いたい(笑)

で、風に立つ。

いつだったかの回で会場から最後の一曲って言ったら「え~~~~~!」って声があがって、そのとき冬美ちゃんが

「あと1曲に持っている力を全て入れて歌いますから!」

とかっこいいことをおっしゃって。それで、本当にそのように歌ってくれました。

なんてかっこいい人なんでしょう。私の惚れた人は♪♪

「艶歌の花道」より、ズバリ「歌の道」ってタイトルが似合うような、そんなステージでした。

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