やっぱり、どうしても初日が観たくなって明治座に行っちゃいました♪
行ってよかった♪
明治座の冬美ちゃんは行かない人、行かれない人も多いと思うので内容も書いてしまいますね。
2部構成になっていて、1部は五木ひろしさんが歌はもちろん、お琴やギター、サックス、和太鼓など様々な楽器演奏を披露。
日舞やダンスなども交えてまさに歌舞奏。
ただただ、五木さんってすごい・・・と驚きました。
2部はなんと冬美ちゃんの夜桜お七からスタート。
桜の木のセットで、おなじみのイントロが流れて当たり前のように冬美ちゃんがせりあがってきたので大興奮♪
冬美ちゃんの姿が見えず、イントロの前に舞台上の桜を見ただけで「冬美ちゃん!」とコールしている方がいて・・・知っていたのかな?超驚きました(笑)
2階席右ウィングからなので、遠目でしたが青を基調とした豪華でキラキラしたお着物・・・だったと思います。
双眼鏡も忘れたので心の目で凝視した様子(想像含む)ですが、いつもより更に引き締まった表情で、妖艶というよりは真剣。といった様子。
他の歌手の方の公演でゲストとして歌うというのは冬美ちゃんにとっては珍しいことなので、特別な冬美ちゃんかな?と思っていたのですが、
「当然のように」一瞬で冬美ちゃんの世界が舞台も客席も染め抜きました。
さすが・・・冬美ちゃん♪
五木さんも登場してトーク。
とてもいろんなお話をされていましたが順番やニュアンスは記憶の中でごちゃまぜになってしまいましたから内容だけ。
五木さん
「50周年ということで豪華なゲストに来てもらったわけですが、この企画は冬美ちゃんありきで・・・だからセットも桜にしたんです」
冬美ちゃん
「とんでもない。先輩方ばかりですから・・・(マスコミの)テレビとか撮ってないですよね?そんなこと言われたらほかの先輩方に失礼じゃないですか・・・」
五木さん
「大丈夫。他の方の日はそれぞれのイメージの木ということで桜と言います」
五木さん
「冬美ちゃんとは明治座で縁があって・・・冬美ちゃんが初めて劇場公演デビューしたのが僕の明治座公演のときのゲストで・・・」
冬美ちゃん
「はい。お世話になりました。何から何まで教えていただきまして・・・4年目頃だったと思います。」
五木さん
「それで、この50周年で何かやりたいというときに、冬美ちゃんから恩返しじゃないですけど、ゲストに来てくれるということから、この企画になったんです。冬美ちゃんありきの企画で・・・」
冬美ちゃん
「とんでもないです・・・(恐縮)」
「さきほどから五木さんは色々な楽器をやられて・・・本当にアスリートというかオンとオフがなくてずっとオンでやっていらっしゃって・・・とにかくすごいと思います。
オフの日は何をされているんですか?」
五木さん
「オンのときに向けた準備を・・・(笑)」
冬美ちゃん
「(笑)それは・・・オフではないですねぇ。お体が心配ですから、
ぜひこの公演が終わったら1週間くらいは休んでいただきたい(笑)」
五木さん
「いや、これが終わったら1日休みで翌日からは仕事します」
冬美ちゃん
「え~~~~!信じられない・・・私なんかこの間劇場公演のあと、2週間お休みをいただいてまして。それを五木さんに申し上げたら、冬美ちゃん!休みすぎだろ!って(笑)
でもね。2週間ないと私は喉も顔も戻らないんですよ(笑)」
もろもろ。
五木さん
「今回はどうしてもいっしょに歌いたい歌がありまして。また君に恋してるを僕がピアノで伴奏するので一緒に歌いましょう」
冬美ちゃん
「なんて贅沢な・・・よろしくお願いいたします。
いつもはドレスになるのですが、今日はお着物のままで失礼いたします。」
クルっとすごい速さでその場で1回転して
「こうやってひと回りして早替えができるように・・・今度は練習しておきます♪(おちゃめ。)」
舞台上にはグランドピアノ。
五木さんのピアノ伴奏だけで冬美ちゃんがまた君に恋してるの1番を歌っていきます。
いや~~~~、素晴らしい!
やっぱりいい声♪澄んだ声♪
通常の伴奏でも充分当たり前に素敵ですけど、ピアノ1本で歌い始めたときの
♪あさつ~~~ゆが ♪
のこの一声。
この声があるとサビがいらないというか・・・いつまでも穏やかなこのメロディをこの声で聴き続けたい・・・という天国感がありますねぇ・・・
この一声を聴いたとき、あぁ、やっぱり無理しちゃったけど来てよかったぁ♪しあわせ~~~♪と思いました。
サビでは五木さんのコーラスも入り、ビリバンさんとデュエットするときよりも自然で、やはり豪華で、素敵でした。
2番は五木さんがご自分でピアノを弾きながら歌われて・・・冬美ちゃんは優しいまなざしでそれを見つめるの巻。
伴奏が増えていき、最後のサビは五木さんがピアノ席を離れ、二人で舞台中央でいっしょに歌われました。
うん。なんといっても、ピアノ伴奏だけの1番の歌いだしが最高で、これで10日間はおかずなしで白飯食べられる級に素晴らしかったです。
歌い終わって、大きな拍手が静かになってくると冬美ちゃんもとても感動した様子で・・・
なんとコメントするのかと思ったら
「五木さん!右手と左手が別々の動きをするなんてスゴイ!」
とピアノ演奏の素晴らしさを褒めているようです(笑)
そこか~~~い!!と思わず突っ込みたくなるコメント・・・
あんなにしっとりと歌った方とは思えないおちゃめコメントに、五木さんも目を細めていました←もとから・・・
五木さん
「ゲストに冬美ちゃんが来てくれるということで、何を一緒にやろうかと思ったのですが、僕が大好きな浪曲を・・・冬美ちゃんも二葉先生に教わってやっているので一緒にやってみたいと思いまして・・・
二葉先生にお願いして、一本刀土俵入りを掛け合いで。やらせていただきます」
冬美ちゃん
「もう・・・緊張で・・・」
いろいろお話されていたはずなのですが、私も緊張しちゃって(笑)忘れてしまいました。
五木さん
「では、浪曲の準備をしてくるので、その間にもう1曲。火の国の女」
ということで、火の国の女。
スモークがないので少しさみしく、いつもとはバージョンが違ったかな?
この直後が浪曲ということがわかっているので、観ているこちらもソワソワしちゃって・・・
火の国の女の世界にどっぷり。という気持ちにはなりませんでした。
で。
歌い終えると、演説台みたいな浪曲の人が扇子でペチペチたたきながらやる、あの台がふたつ。
そこに五木さんと冬美ちゃんが体感3メートルくらい離れてスタンバイ。
わかります???
かなり見たことない光景で緊張感はMAXです。
五木さんの浪曲からはじまり、冬美ちゃんの浪曲。
この冬美ちゃんの最初の声が思っていたよりとても低いところからはじまり・・・
いや~、これは聴かないとわからないから解説はできませんが体感だけ。
で、低い声からはじまったのが意外で。
冬美ちゃんが浪曲で女役のみをやるのは、二葉先生との梅川忠兵衛の印象なので梅川の声を想像してました。
きっとはかない娘役みたいな声が冬美ちゃんの浪曲における女役の声なんだと・・・
それが、例えば無法松の一生の浪曲部分くらいの声で出てきたので驚きました。
これが、もう、なんともかっこいい声というか音でして・・・
え~。そうきちゃうのぉ!かわいいバージョンじゃなくて、かっこいい女バージョンなのぉ♪なのぉ♪とテンションが上がります。
一本刀土俵入りは二葉先生の公演で見たことがあり、逆にそれでしかみたことがなく・・・私の認識では母と息子の物語だったような。相撲取りになろうとした息子がなかなかなれず、その間にお母さんがなくなってしまって、墓前で土俵入りすると誓ってがんばるけどやっぱりなれずに涙ながらに詫びる。
みたいな話だと思ってました。そして、間違ってたみたい(笑)
だから、歌い始めあたりでは、冬美ちゃんが五木さんのお母さん役なわけぇ?なんでそんな演目を・・・なんて思っていたのです。
で、歌いはじめたらというか、一声でたら、あれ?これ、お母さんの話じゃないのかも。かっこいい女の人の役だなぁ・・・おかしいなあ。
そんな感じでした。
かなり間違ってるかもしれませんが、その二人の浪曲部分が終わるとセリフになっていき、
五木さんが2階の窓にいる冬美ちゃんと会話をしていきます。(役名を両方忘れたので五木さんと冬美ちゃんのままで・・・)
五木さんは腹ペコでフラフラ歩いているところを冬美ちゃんに発見されます。
冬美ちゃんがなんでフラフラか尋ねると3日くらいなんも食べてなくて、お腹の中は水しかなくて腹ペコ。
相撲取りになる修行中だったのにクビになって田舎に帰る途中だけど、やっぱり死んだお母さんと横綱になるって約束したから、もう一度頭を下げて戻ろうかと思ってる。
そう聞いた冬美ちゃんは、腹ペコちゃんをそのままにはしておけないし、夢もあるなら私のなけなしの全財産を持っていきなさい。ここから投げるから受け取りなさい。きっと横綱になるのよ。とかっこよく言います。
五木さんは、そんな情を受けたのは初めてでとてもうれしい。御恩が返せるようにきっと頑張る。
お母さんのお墓の前で立派に横綱の土俵入りをするんだ!
と誓う。
その言葉に冬美ちゃんが再び応え、それなら今の食事代だけじゃなくて師匠のところに戻る旅費もいるだろうから、櫛と簪(かんざし)も持っていきなさい。
巾着のお金と櫛と簪を紐で下すから受け取りなさい。
賤しい仕事の女でも、情と意気地はあるから受け取りなさい!
と男前女子。
泣きながら、この恩は必ず横綱になることで返すと誓う五木さん。
えっと。ストーリーはこんな感じでセリフと浪曲が混じってるんですが、冬美ちゃんの男前女子がかっこいいんです。
五木さん(男性)との掛け合いで浪曲ってことは、女性らしさ担当が冬美ちゃんで男性らしいのは五木さんだと思っていたら、この前半戦だと断然冬美ちゃん演じる女性の心が男前で・・・冬美ちゃんらしい役どころです。
そうそう、五木さんに「ねーさんはこのお金や櫛を僕にくれて困らないのかい?」
ときかれて
「困る困らないでいったら、私は毎日困っているのさ。だから今日、明日困ろうと何も変わったことじゃない。いいから持っていきなさい」
みたいなことを言うんですが、これがまたかっこよかったなぁ・・・
やさぐれ感はなくて、やさしくて、だけど夢を他人に任せざるを得ないような、きっと辛いこともあっただろうに・・・人を恨まずにいられるなんてこの人いい人だぁ・・・みたいな。
ちょっとのセリフのところなんだけど、やっぱり、冬美ちゃんだからそう思わせてくれるセリフになるんだと思いました。この役の人も好き♪
で、後半は10年後。
実は相撲取りになれなかった五木さんが冬美ちゃんのピンチを知って助けに来て、最初は冬美ちゃん思い出せないけど関取になる話で思い出し・・・
すでに冬美ちゃんは結婚して旦那も子供もいるけど、ダンナさんがなんかやらかして追われて逃げることになり。
五木さんは追手をバッタバッタと倒して、横綱になれなかったことはお詫びしつつ、それでも男として人として恩だけは返したい。これがおいらの土俵入り!
ってな感じで終了です。
全部観終わったときの感想は。
「あれ、こーゆー話だったのか!いい話だなぁ」
です(笑)
母子ものだと思ってたら、義理人情ものだったし、冬美ちゃんはいつでもはかない女性役だと思っていたら、男性との掛け合いでも男性と同等に男らしい心が表現できるんだ・・・と。
観ないとわかりませんが、これはちょっと4日間しか観られなくて映像化もされないのであれば、もったいなさすぎると思います。
女性らしい女性の役もいいけど、冬美ちゃんにしかできない役どころとして、こーゆー男気に溢れた女性の役もとてもとても似合っていていいですねぇ♪
最初のひと声のトーンがこのかっこいい女性のトーンで・・・うん。これ。なかった感じだなぁ。かっこいい。
男役ももちろんかっこいいから時次郎も大好きでしたが、中身が男らしい女役もこれまたいいねえ。ってむふむふしてしまいました。
また君のピアノ伴奏バージョンとこの歌謡浪曲。
うちの冬美ちゃんったら・・・また本気出しちゃってる・・・やっぱり。とも思うけど、これだから観るほうも気を抜けない。とかとか。
会場は余韻に浸りつつも大拍手。幕も下りないので、二人で演説台からトコトコ歩いて舞台中央へ・・・
冬美ちゃん、ちょっとよろけながら
「私、放心状態です・・・
もう、今日は私・・・これからなんにもできません・・・・」
全身全霊。
スターになっても、毎日の努力を怠らずに芸を磨き続け、本番にも常に本気で臨む五木ひろしさんと冬美ちゃんの共通点が、とても心地よく客席を納得させていました。
好き嫌いを超えて「尊敬」できる歌手というのがお二人の共通点なんだと、改めて思いました。
最後にもう一曲、男の火祭りを歌ってくれたのですが、これはまた解放感に満ちていて・・・
冬美ちゃんはいつでも歌を通して気持ちを伝えてくれますが、伝わってきたのは
「緊張したけど浪曲おわった~~~♪♪ほっとしたよ~~~!こわかったよーー!今、こうして持ち歌を歌うのが気持ちいいよ~~~~!」
そんな羽の生えたような心が伝わってきました。
その後、五木さんのヒット曲によるステージが続き、エンディングではお召し替えした冬美ちゃんがバイバイしに出てきてくれました♪
時間的には1部が1時間10分~15分くらい。
休憩が45分。
2部の冬美ちゃん出演部分が1時間くらいで、その後五木さんがソロで1時間くらいだったと思います。
劇場公演は長時間なので諦めていた方も2部からだけなら行ける方もいると思いますが、そのときは五木さんのファンに遠慮して冬美ちゃんファンだとばれないように静かに観てくださいね。
2部だけ来たと思ったら「冬美ちゃん!」って騒いでる。ってなったら感じ悪いですので。
ペンライトは五木さんファンのルールがあるっぽくて、ペンライトする歌としない歌がはっきりしていました。
売店に五木さん50周年記念の色の切り替えができるペンライトを売っていたので、五木さんカラーの緑、冬美ちゃんのブルー、男の火祭りの赤の3色をもっていくより、これが1本あると便利だなぁ。と思って購入しました♪
冬美ちゃんの売店は出ていませんでしたが、CDは五木さんのCDの隣にあって、サイン色紙もありましたので探してみてください。
男性演歌歌手の方のコンサートを観に行ったのは初めてで、冬美ちゃん含めて女性演歌歌手のようにお着物や振付や表情で魅せる部分がないのは大変そうだなぁ。なんて思いました。
五木さんの場合は多彩な演奏があったり、日舞の方がかわりにビジュアル面を表現したりって感じなので飽きませんが、ほかの男性歌手の方のコンサートってどうなってるんだろう?なんて思いました。
冬美ちゃんのコンサート、見どころ、聴きどころがいつでも満載ですが、それって当たり前のことじゃないんだなぁ。それが特別のことだから冬美ちゃんって人気があるのかぁ・・・とかも思いましたし、第一線で努力を続けるって1年や2年では出てこない多面性を自分で挑戦しながら見つけて極め続けることなのかぁ・・・とかとか。
冬美ちゃんが五木さんを尊敬してるとか、凄いとかよくおっしゃいますが、少しでも同じ感覚でその意味が知れたような気がします。
あとは・・・男女の違いを超えて違うんだなぁと思ったのが、五木さんは歌ったり奏でたりが好きでやっている。って感じで、冬美ちゃんは聴いてもらう、感じてもらうのが好きでやっている。と感じました。
楽しそうに次々と歌う五木さんがまぶしくうらやましい感じもしつつ、それを「大変なのにすごいなぁ」と感じている冬美ちゃんがいつつ・・・
似ているけど違う。
そんなことを思いました。
私は、この公演は絶対に観ておいたほうがいいと思いました。
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