8月は6泊12日というハードなスケジュールで出張に出ますので、当分投稿ができませんのでうるさいオヤジと思わず、興味ある若い方はお聞きください。
1)認識不足でした。
以前ひばりさんのみだれ髪など歌わないのは先輩諸氏への配慮ではないかと発言しましたが、それだけではなさそうです。
新潟の旧月潟村に越後獅子の歌碑があるのはひばりさんの歌碑をめぐる旅でごぞんじだと思います。歌碑のところには残念ながら行けませんでしたが、隣接地で驚くべき写真とお話を聞いてきました。新潟はその字のごとく海岸が弓状になっているため日本海の海砂が堆積し、潟(ラグーン)を形成、そこに日本で一番長い川、信濃川と阿賀野側から流れ出る土砂が堆積し肥沃な沖積平野を形成したので本来寒さに弱いお米を品種改良し、米どころになった。この辺りは中学の地理で学んでいます。その沖積層は至って水はけが悪いのです。阿賀野側に2か所の水門を設け洪水時には海に流せるようになったのは1972年。大雨、大風の後は必ず洪水となり水浸しです。泥沼に胸まで遣って田植えを行ったり、ぬかるんだ泥土に船で土を運び入れている写真には涙がこぼれます。土地の人の話では、まずしくて、まずしくて、今でもつらい記憶です。現在の新潟米のイメージからほど遠いのですが、そのような状況の中で越後獅子は誕生したのです。
さて、冬美ちゃんは歌を歌うとき、その歌詞の意味と背景を徹底的に理解し、自分のものにして歌います。ひばりさんの歌には、突き抜けるような応援歌とともに時代を背負った歌が多くあります。みだれ髪はひばりさんそのものを背負っています。冬美ちゃんが、難しいと言っているのは、歌のしさではなく、その背景、意味をしっかり自分のものにして、なお彼女自身の歌にすることの難しさを言っているように今は感じてます。
2)音域
普通の人が練習すれば2オクターブは出るそうです。歌手で音域の広い人で3オクターブ、ひばりさんの音域は4ターブと言われていました。ファルセットを駆使すれば7オクターブとも言われているのです。(さすが7オクターブ伝説で、あまりに広いという意と思います)それにファルセットですが、使い方は大きく二通りあり、音域を超えたところで裏声として使う。もう一つは、音域内でも、歌詞のイメージを柔らかく伝えるためにファルセットを使う。冬美ちゃんの「また君に~」がそれです。ひばりさんのすごいところは、音域内のファルセットか、音域外の裏声かわからないことです。さらに地声からファルセツトに移るときの滑らかさです。冬美ちゃんのチャレンジが楽しみです。
3)音程
昨年でしたか、夜桜の出だしの声が?と歌詞お間違えは多々ですが、音程に関しては私の知る限り、若いとき、低音で少々あるくらいです。音符から音符への移行が素晴らしいですね。録音も多くの歌手は数回とりして合成機械処理されてレコードへという中で、念のため2回とりしても1回目とまるでいっしょと聞いています。コンサートでもバックミュージシャン気持ちいいでしょうね。にもかかわらず、3時間前にはボイストレーニングおこなっているということが驚くです