あの「命をあげよう」、本当に衝撃的でした。
いや、衝撃というより、あのときは何が起きたか一瞬わからなかったと言う方が正確な気がします。
後にも先にも体験したことのない歌唱でした。
言葉で表すのは無理ですが、ソプラノ域の伸びる声が身体を貫く感覚だとすれば、あのときの冬美ちゃんの歌唱はアルト域の声が永遠に伸び続ける感じで、身体ごと押し出されていってしまう感覚だったと言えば少しは伝わるでしょうか。
冬美ちゃんの歌唱ですから、声質そのものだけではなくそこに感情がギッシリと詰まっているわけで、「声って重さがあるのか」って思ったことを鮮明に覚えています。
冬美ちゃんの美奈子さんへの思い。今思うと、それが質量となって声に乗っていたのだと思います。
何だか放送を見る前に泣けてきてしまいました・・・。
年齢を重ねると涙腺が緩くなっていけませんねぇ。